経済のヒント

コロナウイルスが日本経済に与える影響

コロナウイルスが中国にとどまらず、日本をはじめとする世界各国に伝播しています。

日本経済への影響は、①欧米や中国の海外経済低迷による輸出へのショック、②インバウンド客数の減少、そして③日本国内の消費の低迷があります。

実は日本の輸出のインパクトは90年代、00年代よりも高まっている。日本のGDPに占める輸出比率は約30%、過去の1.5倍だ。

また、輸出に占める中国のウェイトはSARSのあった03年の12%から19年には19%まで拡大している。中国とつながりの深いASEAN、NIES地域の下落も間接的に日本に影響を与えるだろう。

さらに、インバウンド来客数の減少も深刻だ。中国からの来日はもちろんのこと、日本でのコロナウイルス拡大で、中国からの来客数をさらに減少させる。

輸出やインバウンドの影響も大きいが、さらに輪をかけて心配なのが日本の個人消費だ。自粛ムードのなかで、一番影響が大きいのはサービス業だ。

コンサートなどイベント自粛の影響がある娯楽業もそうだが、特に影響が大きいのはインバウンドと消費のダブルパンチの影響を受ける宿泊業、小売業だ。

サービス業は小体企業が多い。そうした企業は場合によっては、泣く泣く従業員解雇、場合によっては会社もつぶれてしまうかもしれない。こうした点への対策は必要だろう。

ただ、コロナは非常に大きいが一時的だ。その後の回復がいつになるかわからないが、回復すれば元に戻る。

それまでの期間、サポートすることが日本政府の役割だ。

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